2025.08.29
# 基礎知識
工務店にホームページは本当に必要?展示場・紹介依存からの脱却方法

「うちは展示場と紹介で十分お客さんが来ているから、ホームページは必要ない」
このように考えている工務店経営者の方は多いのではないでしょうか。
確かに、これまでは展示場への来場や紹介による集客で安定した受注を確保できていたかもしれません。
しかし、住宅業界を取り巻く環境は大きく変化しています。展示場来場者数の減少、紹介案件の不安定化など、従来の集客方法だけでは限界を感じている経営者も増えているのが現実です。
この記事では、工務店にとってホームページが本当に必要なのか、そして展示場・紹介依存から脱却するための具体的な方法について、わかりやすく解説します。
工務店にホームページが必要な3つの理由
工務店を探すお客様の行動パターンが変化している
現在の住宅購入検討者の行動を見てみましょう。
従来(~2015年頃) | 現在(2020年~) |
---|---|
展示場への直接来場 | まずはネットで事前調査 |
営業マンからの情報収集 | 複数社を比較検討 |
紹介による決定 | 口コミ・施工事例を重視 |
実際に、住宅購入検討者の約80%が「まずはインターネットで工務店を調べる」という調査結果があります。
つまり、ホームページがない工務店は、この80%の見込み客との接点を失っているということになります。
展示場・紹介集客の限界が見えてきている
展示場への来場者数は年々減少傾向にあり、紹介案件も不安定化しています。
展示場・紹介集客の課題
- 展示場来場者数の減少(前年比10~15%減が続く)
- 紹介案件の減少・不安定化
- 展示場維持費用の高騰(月額50~100万円の固定費)
- エリア限定(展示場周辺エリアのみ)
「展示場に月100万円かけているのに、問い合わせが月2~3件しかない」
「紹介も以前ほど安定しない」という状況に心当たりはありませんか?
工務店のホームページがもたらす3つのメリット
メリット124時間365日営業してくれる
ホームページは「眠らない営業マン」として機能します。
深夜や早朝、休日でも顧客の情報収集に対応し、資料請求や見学会予約を受けつけることができます。
メリット2広いエリアからの集客が可能
展示場は物理的な制約がありますが、ホームページなら市内全域、さらには近隣市町村からも集客が可能です。
メリット3コストパフォーマンスが高い
集客方法 | 初期費用 | 月額 維持費 |
年間総額 |
---|---|---|---|
展示場 | 500~800万円 | 70~100万円 | 1,340~2,000万円 |
ホームページ | 50~150万円 | 3~10万円 | 86~270万円 |
ホームページの費用対効果は展示場の約5~10倍優れています。
工務店が展示場・紹介依存から脱却する3つのステップ
ステップ1:現状の集客構造を把握する
まずは自社の集客がどれくらい展示場・紹介に依存しているかを数字で把握しましょう。
工務店の集客構造チェックリスト
- 全問い合わせに占める展示場経由の割合は?
- 紹介案件の割合は?
- Webからの問い合わせは月何件?
- 各集客方法のコストと成約率は?

数字で見たら、展示場と紹介で80%も依存していることがわかりました。これは危険だと感じ、すぐにホームページの見直しを始めました。
(A工務店 代表取締役様)
ステップ2:工務店に効果的なホームページを構築する
必須要素
工務店の施工事例ページを充実させる
施工事例は工務店ホームページの最重要コンテンツです。
単なる写真の羅列ではなく、以下の要素を盛り込んだ充実した事例ページを作成しましょう。
効果的な工務店の施工事例に含めるべき内容
- ビフォーアフター写真
- 建築費用の目安
- 施工期間
- お客様の要望と解決方法
- 間取り図
必須要素
ホームページの問い合わせ導線を明確にする
せっかく興味を持ってくれた見込み客も、問い合わせ方法が分からなければ機会損失につながります。
以下のポイントを押さえて、問い合わせしやすい環境を整えましょう。
問い合わせしやすい工務店ホームページの特徴
- 電話番号が目立つ位置にある
- 「資料請求」「見学会予約」ボタンが各ページにある
- お問い合わせフォームが簡潔
- 営業時間が明記されている
必須要素
工務店の信頼を高める会社情報
お客様が工務店を選ぶ際、「この会社は信頼できるのか」という点を重視します。
以下の情報を充実させることで、訪問者の不安を解消できます。
信頼される工務店ホームページに必要な会社情報
- 代表者の顔写真と挨拶
- 会社沿革と実績
- 有資格者の紹介
- 施工中の現場写真
ステップ3:段階的に展示場・紹介依存を減らす
いきなり展示場をやめるのではなく、段階的に移行することがリスクを抑えるポイントです。
工務店の段階的移行プラン(6ヶ月計画)
時期 | 取り組み内容 | 目標 |
---|---|---|
1~2ヶ月目 | ホームページ改善・ SEO開始 |
Web問い合わせ 月1~2件 |
3~4ヶ月目 | ブログ更新・ 事例追加 |
Web問い合わせ 月3~5件 |
5~6ヶ月目 | 展示場コスト 見直し検討 |
Web問い合わせ 月5~8件 |
工務店のホームページに関するよくあるご質問
Q
工務店がホームページを作ってもすぐに効果は出ないのでは?
A
確かに即効性はありませんが、3~6ヶ月で効果を実感できます。
SEO対策を含めた工務店のホームページは、3~6ヶ月で検索順位が向上し、問い合わせが増加し始めます。
展示場のような即効性はありませんが、長期的に安定した集客源となります。
Q
工務店のホームページ維持管理が大変そう
A
専門会社に保守を依頼すれば、負担なく運用できます。
月1~2回の更新作業と、セキュリティ対策は専門会社に任せることで、経営者は本業に集中できます。
月額3~5万円程度で包括的な保守サービスを受けられます。
Q
競合工務店もホームページがあるから差別化できないのでは?
A
専内容と運用方法で大きく差別化できます。
同じホームページでも、施工事例の見せ方、更新頻度、SEO対策の質で大きな差が生まれます。
継続的な改善により、競合工務店との差別化は十分可能です。
まとめ:工務店の未来を見据えた集客戦略を
住宅業界の変化により、従来の展示場・紹介依存の集客では限界があることがお分かりいただけたでしょうか。
この記事のポイント
- 顧客の80%がまずネットで工務店を調べる時代
- 展示場・紹介集客の費用対効果は年々悪化している
- 工務店のホームページは展示場の5~10倍のコストパフォーマンス
- 段階的な移行でリスクを抑えながら脱却可能
工務店のホームページは「作って終わり」ではなく、継続的な改善により集客力を高めていくツールです。
早めに取り組みを始めることで、将来的に安定した集客基盤を築くことができます。
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